テノックス九州について

なぜテノックス九州なのか

世界屈指のカルデラ地帯である熊本の阿蘇、国内最大の干潟を擁する佐賀・長崎の有明海沿岸部、数万年前からの火山噴出物が堆積した鹿児島・宮崎南部のシラス台地…。九州の地質は非常に“個性的”です。地域ごとに異なる性質の地盤が広がっており、しかもその大半は、改良が難しい軟弱な地盤で占められています。つまり、「マニュアル通り」の地盤改良工事を行っても、九州では安定した品質を得られないケースが多いのです。

私たちテノックス九州は、1987年(昭和62年)の設立以来、地盤改良工事や杭基礎による基礎工事と、様々な地形・地質に合わせた基礎の設計及び地盤対策の検討を、九州各地で展開してまいりました。テノックス九州が誇る独自工法と、20年以上にわたり積み重ねてきたノウハウ。

そして、それぞれの地域の地盤状態に応じて、最適な工事を実施してきた実績。それらが揺るぎない信頼へとつながり、おかげさまで施工件数は、年々順調に伸び続けています。

有明海沿岸の「有明粘土」地帯、南九州の「シラス」など、国内でも特に難工事エリアが点在する九州で、テノックス九州の基礎工事が選ばれている理由は、ひとえに「確かな実績とノウハウに基づく、揺るぎない信頼」であると、私たちは自負しています。


テノックス九州が選ばれる理由

 

テノックス九州が誇る独自工法「テノコラム工法」。その最大の特徴は、攪拌装置に「テノブレード」(共回り防止翼)を装着することにより、掘進する際に土とセメントミルクがうまく混ざらず団子状となった未改良土が、攪拌装置と一緒に回る「供回り現象」が起きやすい軟弱地盤でも、セメントミルクと土とを均質かつ十分に混合できる点。超軟弱地盤として知られる「有明粘土」地帯をはじめ九州各地の地盤改良工事で、私たちのテノコラム工法が活躍しています。

近年、この「テノブレード」を応用した装置や、酷似した攪拌装置が相次いで登場し、類似の工法をアピールしている企業も多数あるようです。しかし、類似装置を使えば改良された品質の結果も同じということは、決してありません。

セメントミルクの吐出量や掘進速度などの「最適値」は、地盤の状態によって微妙に異なります。様々な現場で何十回、何百回という実践を経て初めて、最高の結果を得るための「さじ加減」が習得できるものなのです。機械の音・振動・操作レバーから伝わる微妙なニュアンス、これらの微妙な変化に反応できる「さじ加減」いわゆるオペレータの職人技は一朝一夕では習得できないものです。

他社にあるようなフランチャイズ制組織の様な、設計・施工・管理の異なる体制よりも、設計・施工・管理一式を自社で行うことで得られる技術・データを組織全体へとフィードバックできる体制が構築されているからこそ、ソイルセメントコラム工法の真価を発揮できるのは、テノックス九州だけなのです。

>>テノコラム工法


 

テノックス九州は、本社(福岡市)を中心として九州各地に営業所を配置しています。業務の採算性だけを考えるのならば、九州各県に直営拠点を置くのは決して得策ではないでしょう。

しかし、前述したように九州は、地域ごとに地盤の性質が大きく異なる非常に難しいエリアであり、同じ県内であっても海沿いと内陸部、北部と南部とで適した工法が違う…というケースも少なくありません。また、「有明粘土」地域のように地盤が特に軟らかい場所では、ブレード1枚だけでは十分な攪拌ができないため特別仕様のブレードを準備せねばならないこともあります。

つまり、地域ごとに根を下ろし、その地域の実状に特化した技術を磨いていかなければ、お客様の期待に100%応えられる工事や設計はできないのです。採算性をある程度犠牲にしてでも、地域に根付き研鑽を重ねる。それぞれの地域の実状に即した工事や基礎設計を行う。そのことを通じて私たちは、多種多様な地盤の九州での実績を積み重ねています。

>>事業所紹介


 

杭に間隔を持たせた螺旋状の羽根を数枚設けることで、支持力を得ることができる「EAZETⅡ工法」。そして、テノックス九州が誇る独自工法である「テノコラム工法」。この2種類の工法の長所を組み合わせたハイブリッドな工法が、地盤内に築造したソイルセメントコラムに羽根付き鋼管を挿入する「ATTコラム(羽根付き鋼管ソイルセメント杭)工法」です。

テノコラム工法によって築造したソイルセメントコラムが周辺地盤と強固に一体化し、さらに羽根付き鋼管がコラムと一体化するため、杭の支持層がはっきりしないような地盤でも、大きな支持力・引抜き力を得ることが可能。残土量が少ないというメリットもあります。

大型機械が搬入できない場所でもコンパクトな施工機械で対応できる工法なので、大型機を搬入しにくい狭隘な市街地や繁華街においてもスムーズな工事が行えます。時代とともに、高度化・多様化する都市計画。あらゆる条件の現場、あらゆる状態の地盤で、信頼できる基礎を作るため、テノックス九州はこれからも、新しい技術・工法を研究します。

>>ATTコラム工法


 

もともと、軟弱な地盤を改良し建物を支える画期的な工法として開発された「テノコラム工法」。しかしテノックス九州は現在、この工法を地盤改良工事以外に、地質中の有害物質が雨などで拡散・流出するのを防ぐ目的にも応用しています。

廃棄物焼却施設周辺や、除草剤・農薬合成工場の跡地などから、ダイオキシンなど毒性の高い物質が検出されるケースが後を絶ちません。これら土中有害物質が発見された場合、拡散・流出防止のための浄化作業や土砂の入れ替え作業が必要なのですが、有害物質が広範に、深く浸透している場合、作業には莫大な費用がかかり、しかも完全には有害物質を取り去れない場合がほとんどです。

そこでテノックス九州が提案したのが、汚染地質にテノコラム工法でソイルセメントコラムの「壁」を築造し、有害物質を“囲い込む”方法。土壌汚染された地質の周囲を、ソイルセメントの壁でぐるりと取り囲み、有害物質が壁の外に拡散するのを防ごうというアイデアです。既存の技術を他の用途に応用できる柔軟性も、テノックス九州の持ち味だと考えています。

社会への取り組み